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仮想通貨って?【ビットコインの歴史】

ビットコインの歴史と価格の変動

2008年~2010年:ビットコインの誕生と初期の動き

  • 2008年10月: 世界に新しいデジタル通貨ビットコインの存在が知られるようになりました。この時点では、まだ実際の価値が設定されていませんでした。
  • 2009年1月: ビットコインの歴史の中で最初のブロック、「Genesis Block」が生まれました。しかし、この時期のビットコインは金銭的な価値をもっていませんでした。
  • 2009年10月: 初めてビットコインに価値が付されることとなり、1BTCが約0.07円とされました。この価格は、ビットコインの生成(マイニング)に関するコストから計算されました。
  • 2010年5月: 一人のプログラマーが、ピザ2枚を1万BTCで購入することで、ビットコインを実際に商品の購入に使用しました。この時の1BTCの価格は約0.2円でした。
  • 2010年7月: ビットコインの取引所としては初の「Mt.Gox」がスタートし、ここでのビットコインの価格は、1BTCが約7円でした。

ビットコインの初期の動向を振り返ると、通貨としての認知度は低かったものの、徐々に人々に受け入れられ、価値がつけられるようになったことが伺えます。現代では、その価値はさらに大きくなっています。

この記事は、ビットコインの歴史とその価格変動をわかりやすく伝えるためのものです。最新の価格情報や詳しい動向は、各取引所のチャートなどを参照してください。

 

2011-2012年:ビットコイン、世界のステージへ

ビットコインは2011年に新たなステージへと飛び出しました。年初の価格が約70円だったものが、一時は1,500円を超えるなど、その動きは目まぐるしく、多くの人々を驚かせました。

  • 2011年初春
    Mt.GoxがTibanne社によって取得され、ほどなくして1BTCの価格は70円を超えました。さらに、TIME誌がビットコイン特集を行い、価格は80円へと上昇。この時点で、ビットコインの知名度が大きく広がり始めました。
  • 2011年夏
    ビットコインの価値が急騰し、ピーク時には1,500円を記録。しかし、Mt.Goxのセキュリティ問題によるハッキング事件が発生し、価格は急落。
  • 2012年後半
    ブログプラットフォームのWordPressがビットコインを受け入れ、さらに、マイニングの報酬が半分に減少する「半減期」も迎え、価格は1,000円を保持しました。

2013年:ビットコイン、一気の加速

2013年はビットコインにとって歴史的な年となりました。この年、価格は一時12万円を突破。その背後には、さまざまな出来事が影響していました。

  • 2013年春
    キプロスの経済危機が発生し、多くの投資家が安全な資産としてビットコインを選び、価格は4,500円へと上昇。
  • 2013年秋
    中国の検索巨人、百度がビットコイン決済を導入。このニュースにより、価格はさらに上昇し、1BTC=15,000円を記録。
  • 2013年冬
    日本の公共放送、NHKがビットコイン特集を放送。その影響で、価格は一気に12万円まで急上昇。しかし、中国政府の取引禁止発表により、価格は7万5,000円へと調整されました。

2014年:風雲変わり、ビットコインの挑戦

2014年はビットコインにとって多くの挑戦があった年となりました。

  • 2014年冬
    Mt.Goxが大規模なハッキング被害に遭遇し、閉鎖を余儀なくされる。この事件はビットコインコミュニティに大きな衝撃を与え、価格は1万8,000円まで急落。
  • 2014年夏〜冬
    それにも関わらず、この年の後半には、Dellやマイクロソフトなどの大手企業がビットコイン決済の採用を発表。これにより、一定の回復が見られ、年末には1BTC=4万円の価格となりました。

 

2015年:ビットコインの停滞期とその試練

2015年、ビットコイン市場は数々の試練に直面しました。前年、価格が急落する中での出来事として、ユーザーを取り込んでいたBitstampのハッキング被害やニューヨーク州のBit License導入などがありました。

  • 2015年1月Bitstampのハッキング被害
    • 価格:約3万2,000円
  • 2015年6月ニューヨーク州が「Bit License」導入
    • 価格:約2万5,000円
  • 2015年10月欧州司法裁判所、ビットコインのVAT免税を決定
    • 価格:約3万3,000円

欧州司法裁判所の決定により、ビットコインは正式に支払い手段として認められることとなり、その年の終わりには1BTCの価格が約5万円まで上昇しました。


2016年:ビットコインの緩やかな回復

2016年には、日本国内のビットコイン市場が活発化しました。暗号資産やブロックチェーンに関する実証実験を開始する大手金融機関が登場し、暗号資産の規制が明確に法律に記されるようになりました。

  • 2016年5月「改正資金決済法」の成立
    • 価格:約5万円
  • 2016年7月ビットコインの2回目の半減期
    • 価格:約7万円
  • 2016年8月Bitfinexの盗難被害
    • 価格:約6万円

この年、ビットコインの価格は4万円台から始まり、年末には約11万円にまで上昇しました。


2017年:1BTCの価格が200万円を超える年

2017年、ビットコインの人気は日本国内で急速に広がりました。法整備が進む中、大手金融機関や機関投資家が市場に参入し、価格は急上昇しました。

  • 2017年4月「改正資金決済法等」の施行
    • 価格:約12万円
  • 2017年8月ビットコインキャッシュ(BCH)の誕生
    • 価格:約45万円
  • 2017年12月CMEがBTC先物を開始
    • 価格:約200万円

特にアメリカの先物取引所、CMEがビットコインの先物取引を開始したことにより、大量の資金が市場に流れ込み、一時的に200万円を超える価格を記録しました。



 

2018年:ビットコインバブルの崩壊

2018年は、ビットコインにとって厳しい時期でした。数々のSNSサービスが暗号資産広告を禁止し、それがビットコインの価格低下の一因となったと広く考えられています。

主な出来事と価格の推移

  • 2018年1月:Facebookが暗号資産広告を禁止。1BTCは約110万円。
  • 2018年3月:GoogleとTwitterも暗号資産広告を禁止。価格はそれぞれ約95万円、約90万円。

このような一連の出来事により、年初の1BTC=約150万円から、4月上旬には約70万円までの急落を見せました。その後も、価格は徐々に下落し、年末には約30万円台までとなりました。

2019年:乱高下するビットコイン市場

2018年の弱気相場が続いていたが、2019年になると市場は急速に回復し始めます。

主な出来事と価格の推移

  • 2019年9月:BakktがBTC先物サービスを開始。1BTCは約87万円。
  • 2019年11月1日:Bitmexで顧客のメールアドレスが流出。1BTCは約100万円。
  • 2019年11月22日:中国政府が暗号資産取引の新規制を導入。1BTCは約80万円。

年初の1BTC=約35万円から、6月には約150万円まで急騰。しかし、Bakktの先物サービス開始やBitmexの情報流出、中国の新規制などの影響で、再び下落トレンドに。

2020年:コロナの影響を乗り越えて回復

2020年は、新型コロナウイルスの影響で全ての市場が大きく揺れましたが、ビットコインもその例外ではありませんでした。

主な出来事と価格の推移

  • 2020年3月:WHOが新型コロナウイルスに関する発表。1BTCは約52万円。
  • 2020年5月:3回目となる半減期。1BTCは約100万円。

コロナの影響で、3月13日には1BTC=50万円台まで下落。しかし、各国の金融緩和策の影響や、ビットコインの半減期などの要因で、価格は再び回復。10月現在、約130万円までとなっています。

 

 

2021年のビットコイン価格と暗号資産市場の盛り上がり

2021年の暗号資産市場は、業界にとっての躍進の一年として記憶されることでしょう。さまざまな出来事がビットコイン価格の急激な上昇を後押ししました。

主要な出来事とビットコインの価格動向

  • 2021年2月: 米国のテスラ社がビットコインを15億ドル分購入。このニュースに後押しされ、ビットコインの価格は約490万円に到達しました。
  • 2021年3月11日: アーティストbeepleのNFTアート作品が約75億円で落札。この出来事により、ビットコインの価格は約600万円まで上昇しました。
  • 2021年4月14日: アメリカの大手暗号資産取引所コインベースがナスダックに上場、ビットコインは約690万円に。
  • 2021年5月: 複数の要因、特にテスラの発表や環境問題に関連するネガティブニュースが影響して下落相場へ。ビットコイン価格は約400万円にまで落ち込みました。
  • 2021年9月7日: エルサルバドルがビットコインを法定通貨として導入、市場は再び強気に。ビットコインの価格は約500万円を記録。
  • 2021年10月19日: アメリカで初のビットコイン先物ETFが上場。これにより、ビットコインは約730万円に達しました。
  • 2021年10月28日: フェイスブックが社名を「メタ」に変更し、メタバースへの注力を発表。ビットコイン価格は約670万円に。
  • 2021年11月8日: ビットコインが過去最高値の約776万円を記録。

暗号資産市場の2021年の特徴

2021年は、NFTブーム、企業のビットコイン購入、そしてビットコインの法定通貨化など、さまざまな要因が市場の急成長をもたらしました。これに加えて、メタバースへの関心の高まりや技術の進化も影響を与えました。

総じて、2021年は前年に比べて暗号資産市場が大きく成長した年となりました。多くの出来事がビットコインの価格動向や市場全体の動きに影響を与え、業界の進化と共に新たなトレンドが生まれました。

 

 

2022年、ビットコイン価格の激動:市場低迷の背後にある出来事とは?

2021年、ビットコインは過去最高値の約760万円を記録。しかし、2022年に入ると様々な出来事が重なり、価格は急落。本記事では、その年の価格推移と背後にある出来事を詳しく解説します。


1月:FRBによるテーパリング懸念とロシアの暗号政策

  • 2021年末〜2022年1月:米国のFRBのテーパリング実施による市場の懸念が高まり、ビットコイン価格は600万円台から400万円台へ。
  • 2022年1月20日:ロシア中銀が暗号資産の利用とマイニングの禁止を提案。これにより、価格は約480万円から約400万円へ。

2月:ロシアのウクライナ侵攻

  • 2022年2月24日:ロシアのウクライナ侵攻を受けて市場が反応。ビットコイン価格は約500万円から約430万円へ。

5月:テラ(LUNA)問題による市場の急落

  • 2022年5月9日:テラのペグ維持問題が発生。市場はLUNAのビットコイン売却を懸念し、価格は約515万円から約380万円へと急落。

7月:テスラの大量ビットコイン売却

  • 2022年7月20日:米EV大手テスラが保有するビットコインの75%を売却。価格は約320万円から約290万円へ。

8月:米FRBの利上げ方針

  • 2022年8月26日:FRBのパウエル議長が利上げの意向を示す。ビットコイン価格は約300万円から約270万円へ。

9月:イーサリアムのアップデートを前に市場回復

  • 2022年9月初旬:イーサリアムの「The Merge」アップデートが近づき、市場は回復の兆し。ビットコイン価格は約278万円から約320万円へ。

11月:FTXグループの破産申請

  • 2022年11月:FTXグループが破産申請。リスク回避ムードが広がり、ビットコイン価格は約310万円から約230万円へ。

12月の現状

  • 2022年12月2日:FTX騒動の余波を受け、ビットコインの価格は約230万円となる。

まとめ

2022年、ビットコインは多くの悪材料に直面し、価格は大きく動きました。FRBのテーパリング、ロシアの暗号政策、ウクライナ侵攻、テラのペグ問題、テスラの売却、FTXの破産申請など、一つ一つの出来事が価格に大きな影響を及ぼしました。これらの出来事を通じて、暗号資産の価格は非常にボラティリティが高いことが改めて示された一年となりました。

GMOインターネットグループの【GMOコイン】

2023年上半期のビットコインの価格推移と金融不安

2023年、リーマンショック以降最大と称される銀行破綻が相次いで発生しました。その中心にはビットコインの価格の動きが密接に関連しており、金融機関の不安定さと対比して、ビットコインの価値の安定感が注目されました。

2023年1月: 2023年の年初旬、FTXやTerraの破綻の影響が和らぎ、ビットコインは安定した価格動きを示し始めました。1月14日には2万ドル(約260万円)へと回復。これはFTX破綻以降の最高水準となる価格でした。

2023年2月: 2月17日には、価格が25,000ドルに達するなど、昨年末からの市場の低迷を乗り越え、徐々に価格の上昇が見られるようになりました。

2023年3月: しかしながら、3月にはリーマンショック以降最大の金融危機が到来。米国のシリコンバレー銀行(SVB)とシグニチャーバンクが相次いで破綻しました。さらに、スイスの金融大手クレディ・スイスが経営不安となり、同国の投資銀大手UBSによる買収の話が持ち上がったことで、一時的な安堵が見られました。しかしこの頃から、世界的な利上げやインフレの動きとともに、価値保存のための資産への退避ムードが強まってきました。3月20日には、ビットコインの価格が一時28,000ドルを突破。

2023年4月: 4月に入ると、米国のファースト・リパブリック銀行の株価が暴落。そして翌月には、破綻という事態に。しかしビットコインはこの不安定な金融市場の中で好調を維持。4月11日には、30,000ドルを突破しました。

総評: 2023年の上半期は、ビットコインが既存の金融システムに対するアルタナティブとしての地位をさらに強化した期間と言えます。一方で、テクノロジー業界では、OpenAI社の「ChatGPT」をはじめとするAI技術への注目が高まっていました。退避資産としてのビットコインには注目が集まっているものの、テック・IT系のトレンドはAI関連に焦点が当たり、過去のバブル期のような大きな値動きは見られませんでした。しかし、FTX破綻以前の水準への回復や金融不安時の価格の堅調さを考慮すると、ビットコインの強さが改めて証明された一年と言えるでしょう。

 

ビットコインに投資する前に知っておくべき5つの注意点

ビットコインは、2009年の誕生以来、金融の世界で大きな影響を与え続けてきました。特に、2023年の大金融危機を経て、多くの投資家がデジタル通貨への注目を強めています。しかし、投資を始める前に知っておくべき重要なポイントがあります。

  1. 市場の変動性に注意ビットコインは価格が非常に変動しやすいアセットです。金融危機や大手銀行の破綻など、外部要因によって価格が大きく変動することがあります。投資する際は、市場の動向をよく調査し、リスクを十分に理解することが重要です。
  2. 歴史的背景を理解するビットコインの価格動向は、歴史的な出来事や金融市場の状況に影響されます。2023年の大金融危機やそれ以前のリーマンショックなど、過去の出来事を参考にして、将来の動きを予測することができます。
  3. 技術的な知識を持つビットコインはブロックチェーン技術に基づいています。この技術を理解することで、ビットコインの取引や保管方法など、投資の基本的な知識を深めることができます。
  4. 保管方法を選ぶ際の注意ビットコインを保管するためのウォレットはいくつかの種類があります。ハードウェアウォレットやペーパーウォレットなど、自分のニーズやリスク許容度に合わせて選ぶことが重要です。
  5. 投資は自己責任最後に、ビットコインやその他の仮想通貨への投資は、全て自己責任となります。損失のリスクが常に存在しますので、自身の資産やリスク許容度を十分に考慮し、過度な投資を避けるよう心掛けましょう。

ビットコインは革命的なデジタル通貨であり、多くの投資機会を提供しています。しかし、そのリスクも高いため、投資を行う前に十分な情報収集と準備が必要です。上記のポイントを参考に、賢明な投資判断を下してください。